まつ毛とは?
まつ毛は外敵から目を守り、ゴミや汗・紫外線などから目を保護する役目をしてくれています。
日本人のまつ毛の長さは平均約6.8mm、約5~10mm。本数は上まぶたに約100~150本で約5~6列、下まぶたに約75~80本で約4列生えています。まつ毛は1日に約0.1~0.18mm成長し、また1日に約5本ほど抜け落ちます。
1本のまつ毛が生え、成長し、抜けるまでのサイクルのことを毛周期と言い、「成長期(約1~4ヶ月)」「退行期(別名:移行期、約2週間)」「休止期(約4~9ヶ月)」に分けられます。
まつげの成長が始まる「成長期初期」、まつ毛が太く伸びる「成長期中期」、成長が止まり毛根が委縮する「退行期」、成長期が終わる頃から退行期はまつ毛の長さも太さも安定しています。休止期はまつ毛が抜け、次の成長の準備をする時期であり、まつ毛自体なない時期です。
逆さまつ毛とは?
本来、まつ毛は外向きに生えていて外敵から目を守るものです。しかし、まつ毛が外向きではなく内向きに生えている状態を「逆さまつ毛」と言います。上まぶた、下まぶたどちらにも見られます。
まつ毛が生える向きが乱れて起こる「睫毛乱生」、まぶたの向きによってまつ毛が内向きになってしまう「眼瞼内反(睫毛内反)」があります。
逆さまつ毛の原因
逆さまつ毛の原因で多いものは、先天性眼瞼内反と加齢による眼瞼内反です。
0歳児の約半分近くは眼瞼内反の状態で、これは赤ちゃんの顔立ちの特徴に原因があります。赤ちゃんはまぶたの脂肪が厚く頬もぷっくりしていて、鼻根部がまだ低いため下まぶたが上に押し上げられてしまい、下まぶたの特に鼻側の睫毛が内反してしまうことが多いのです。
一方、加齢による高齢者の逆さまつ毛は、皮膚や筋肉、靭帯が緩んでくるために起こります。たるんだ皮膚が上まぶたのまつ毛を下に押してしまうことで、上のまつげが内反しやすくなるのです。また、まぶたを下に引っ張る組織が緩むことによってまぶたがめくれ返ってしまい、下まつ毛の逆さまつ毛が起こります。70歳代で約3%、80歳代で約5%の頻度で見られます。
また、頻度は少ないですが、結膜炎やものもらいなどの炎症や外傷によって毛根の向きが乱れてしまい、後天的に逆さまつ毛になることもあります。
逆さまつ毛の症状
逆さまつ毛は眼球にまつ毛が当たって傷が付くことによって、ゴロゴロする・涙が多くなる・充血する・めやにが出る、視力が低下するなどの症状を引き起こします。
しかし、赤ちゃんの場合はあまり症状が出ないことが多いです。赤ちゃんのまつ毛は産毛のように柔らかいため、眼球に当たっても傷になることは少なく、治療をしなくても多くは2歳までに自然に治ります。
2歳以降も成長に伴って改善していきますが、10歳以上になると自然治癒は難しく、手術適応になります。子供の場合、大人と違って症状をうまく伝えることができず、目をこする・上目使いをする・目をぎゅっとつぶる・眉をしかめるなどの異変で親が気付く場合も多いです。
10歳未満でも症状が強い場合や視力障害を引き起こしている場合には早めに手術が必要となります。逆さまつ毛が原因で乱視や弱視が起こることもあります。特に弱視は手遅れになれば視力が発達しなくなる恐れがあるので、子供の逆さまつ毛は放置せず、きちんと眼科で検査を受けることが大切です。
逆さまつ毛の治療
- 目薬
- 逆さまつ毛が原因で生じた傷を治すヒアルロン酸の目薬や、めやにや充血などの症状がある場合は結膜炎の治療用の抗生物質の目薬を処方します。眼科に行けば処方してもらえます。
- 抜去
- 眼球に当たっているまつ毛を定期的に抜くことで、症状を和らげる治療方法です。ただし、抜いても2週間から1ヶ月ほどでまた伸びてくるため、定期的な通院が必要になります。
まつ毛を抜かれるのは実は大変痛く、子供の場合は痛くて我慢できないこともあり、何度も通院し少しずつ慣れてもらって抜くようにしています。また、抜いた部分のまつ毛は無くなってしまうので、少し見た目に違和感が出るというデメリットもあります。
大人の場合、手先が器用な方はご自身で鏡を見ながら毛抜きやピンセットを使用し抜いている例もあります。ただし、無理に抜こうとして眼球を傷付けるといけないので、当たっている毛が見えない、抜くのが難しいと感じたら無理せずに眼科で定期的に抜いてもらいましょう。
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- 電気分解・レーザー
- 眼球に当たっている逆さまつ毛の本数が少ない場合は、非常に細い針を毛根に刺し通電して毛根を破壊する治療があります。電気ではなくレーザーで毛根を破壊する方法もあります。
局所麻酔で約10分ほどで治療可能ですが、生え変わりの周期があるため数回の繰り返しの治療が必要となります。いずれも眼科もしくは形成外科で行います。
- 自分で出来る対処法
- 定期的に抜くのが難しく手術にも抵抗感があるという方には、ビューラーで一時的にまつ毛をカールさせて目の中に入らないように指導することがあります。
上まぶたは通常のビューラーで良いですが、下まぶたには幅の狭い部分用ビューラーを薦めています。カールを持続させるという考えで、まつ毛カール/ラッシュリフトも一つの手段かと思います。しかし、炎症がある場合には悪化させる可能性もあります。どの程度の逆さまつ毛なのか、眼球に傷や炎症がある状態で行っても大丈夫か、必ず眼科医に相談をしてから施術を受けるようにしてください。
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逆さまつ毛の手術
先天性の逆さまつ毛の手術
先天性の眼瞼内反の手術は、10歳以上になっても治らない場合、もしくは逆さまつ毛が原因で視力障害が出ている場合は急いで行います。
手術には埋没法と切開法とがあり、軽度であれば埋没法といって瞼に糸を通す方法で治療します。手術は片目15分前後、日帰り局所麻酔で可能ですが、年齢によっては全身麻酔で入院してやることもあります。わずかな針穴だけの傷なので、当日から洗顔・お風呂など普通に過ごせます。
術後の腫れは少ないですが、目の周りは血管がたくさんあり内出血を起こすこともあるので、数日は腫れ・内出血が起こるつもりで手術に臨まれたほうが良いかと思います。埋没法だけですと、再発してしまうこともあります。
内反の程度が重度であれば切開法を用います。目の際の余分な皮膚と筋肉を切開する方法です。埋没法よりも後戻りがなく、しっかりと治ります。日帰り局所麻酔でも可能ですが、時間が少し長いのと手術の侵襲が埋没法より大きいので、子供の年齢や性格によっては全身麻酔を選びます。片目で30分前後、約1~2週間は内出血・腫れが続きます。洗顔は翌日以降には可能になります。
加齢による逆さまつ毛の手術
高齢になると皮膚がたるみ緊張が無くなることで、まぶたを垂直および水平方向に引っ張る力が失われるため、まぶたが内側にめくれ込み内反が起こりやすくなります。先天性のように自然治癒することがなく、基本的に手術治療になります。加齢性の逆さまつ毛は、埋没法では効果が弱いためほぼ必発で切開法となります。
余分な皮膚を切開し、まぶたを支える組織を補強する手術で、下まぶたを引っ張る筋肉を「瞼板」という筋肉を支える組織に固定しなおす方法や、下まぶたを支えている組織を水平方向に短縮することで引っ張る方法などがあります。
上まぶたの眼瞼下垂が原因の場合には、まぶたの余分な皮膚を切開し、まぶたを上げる役割をしている筋肉を瞼板に固定する方法になります。片目30分前後、日帰り局所麻酔で1週間前後で抜糸します。
当たっている睫毛が部分的である場合には、毛根の一部を切除する方法もあります。
眼科もしくは形成外科での治療になり、まぶたの切開手術をした場合は当日~3日目が特に腫れます。腫れは徐々に(1週間程度)治まってきますが、もう少し長引く場合もあります。手術当日は洗顔ができず首下のシャワー程度であれば可能です。翌日からは症状にもよりますが、優しく洗顔やお風呂が可能となります。術後の1週間前後で抜糸をします。
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逆さまつ毛の人はまつ毛カール・エクステをしてもいいのか?
これは内反の程度によると思います。内向きに生えているまつ毛を外に向ける施術ですので、理にかなっていると思いますが、まぶたの内反の程度が強い場合、施術中に目の際に貼るテープが目に入りやすくなる恐れがあります。
また、目を閉じて施術をしますので、目を開けた時に理想通りのカールやエクステの向きになっていないという可能性もあります。その可能性を理解したうえで施術を受けましょう。
目に傷がある状態で施術をした場合、パーマ液やグルーがしみやすい・充血するなどのトラブルの恐れもあります。施術前に必ず眼科医での診断を受けたほうが安心かと思います。
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